齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

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なぜいじめが起きるのか

「わあ、なんで学校でいじめが起きるんだろう!」と疑問に思う人はバカです。

 

学校でいじめが起きなかったらそれこそ異常です。

 

私たちの社会はいじめによって成り立っています。

家庭、職場のみならず、どこにでもいじめは存在します。

 

どうして学校だけいじめがないことがありうるでしょうか?

  

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Anxiety / Depression by Saša Auguštanec

いじめの発生機序

内科医で社会主義者のSusan Rosenthal氏のいじめに関する記事「Bullying 101」からまとめていきます。

 

学校年齢におけるいじめをよく聞く。三分の一から二分の一の学校卒業者がいじめられたことがあり、さらに他者をいじめたことがあると報告している。しかし、いじめは学校から始まったのではない。いじめは資本主義システムに組み込まれている。

 

私たちの世界はいじめで満たされている。国際関係や暴力的なスポーツから、家族の個人的な領域に至るまで。

 

強国は弱い国を支配する。

 

資本家はその他を支配するために、ひとりの労働者を、労働者集団をターゲットにする。

 

教師はしつけのために、ひとりの生徒を、生徒集団を侮辱する。

 

上司は労働者を蹴りつける。労働者は子どもを蹴りつける。子どもは犬を蹴りつける。三分の一以上のアメリカ人がDVを目撃している。

 

そしてほぼ三分の一の成人が、幼少期の心理的または性的な攻撃を受けていた。

 

幼少期のいじめは私たちの世界を支配している大人のいじめの「コピー・キャット」である。

 

(ハムスターでさえいじめを学習する。穏やかなハムスターが若輩として脅かされたり攻撃されると、大きなハムスターと一緒に入れられたときは臆病になり、小さなハムスターと一緒のときはいじめるようになる。)  

なぜいじめが多いのか?

トップの1%が権力の座につくために、彼らは 99%を分断しなければならない。いじめはその目的に奉仕する。

雇用者は職場いじめを推奨する。職場いじめは不信と分断をもたらし、経営に対抗して組織することを難しくするからだ。

いじめは階級分断に必要不可欠だ。だから社会に浸透している。

帝国主義の戦争は巨大なスケールのいじめである。ジョージ・ブッシュ大統領がイラクの石油をほしがったとき、彼はそれを買おうとはしなかった。交渉しようともしなかった。彼は残酷な力を用いた。 もっとも卑怯な言い訳を用いて。

主流メディアは子どもたちのいじめを糾弾する。しかし大統領の、政治家の、警察の、司法の、将軍の、CEOのいじめは無視する。

いじめは資本主義下では絶やすことはできない。私たちは、資本主義を協調的で平等な社会に置き換えることによってのみいじめを終わらせることができる。

いじめは分断統治の典型的な手法と言えそうです。

まとめ いじめは社会を変えなければなくならない

「教育によっていじめはなくせる」と教育学者の多くが主張します。

 

ひどい寝言です。

学校改革、教育改革の試みはすべて失敗します。

せいぜい「対処している」感を演出する効果しかありません。

 

「いじめっ子は異常者だ、精神治療をすべきだ」と考える人がいます。

 

これも寝言です。

いじめは異常な社会における正常な行為であり、適応的行為です。

いじめっ子の精神改造は根本的解決にはなりません。

 

「いじめっ子を法的に処罰せよ。学校に警官を配置せよ」

 

……より大きな恐怖で抑えつければよいのですか?

脅えるハムスターのように。

 

子どもたちにはより多くの教育が/治療が/処罰・監視が必要だ……

いじめという問題に関しては、ほとんどの人が盲人のような見当違いの議論をしています。

 

 

 

変革すべきは学校ではありません。

 

変えるべきは社会です。

社会からいじめをなくさない限り、学校からもいじめはなくなりません。