齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

現代の子どもはなぜ不幸か

私は子どもをつくる気がありません

 

結婚する気もありませんし、恋人が欲しいとも思いません。

 

子どもが欲しくないです。子どもを作ることは、あまりにも金と時間がかかりますから。10歳くらいで自立してどこかへ行ってくれるならまだ考えますが、18年は長すぎる。だいたい、中学生や高校生なんてもう「大人」、かわいくない。

 

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「毎晩2時に起きだして、猫に餌をあげよう。もしそれを楽しんでできれば、子どもを持つことは話し合えるよ。」

 

もう一つの理由は、子どもが幸福になる気がしないということにあります。

 

私は会社のオーナーではないですし、地主で何もしなくても金が入ってくる身分でもないですから、子どもは最良の人生として「優秀な労働者」を目指すことになります。

 

つまり、私の子どもは日本の学校に入り、日本の受験を受け、日本の企業を就活し、日本の労働者として働くでしょう。それぞれの過程を想像するだけで、胸が苦しくなります。

 

私に使い切れないほどの資産があれば、子どもはたぶん幸福に生きていけるでしょう。ニートになりたければニートになるし、冒険家や芸術家になってもいい。高学歴のエリートになりたければ、賄賂やコネを駆使できます。

 

でも、私には資産もコネもないですから。子どもは良くて「大企業のサラリーマン」、もしかしたらフリーターや派遣労働者になるかもしれませんが、いずれにせよ毎日息苦しい生活を生きていくことになります。

 

お金持ちや何らかの資本を持つ人が子どもをつくることは合理的ですし、比較的倫理的と言えますが、私のような文無しが子どもを生んだところでそれは圧倒的にマイナスサムなのです。

 

よりマクロに言えば、子どもを産むことは多数の動物を犠牲にし、環境を破壊し、資産家に利益をもたらし、国家の税収を増やすことに繋がりますから、ほとんどまったく利点がないのです。

 

実はどこにもない「子どもをつくる理由」 - 齟齬 

赤ん坊を不幸にする子育て

ちょっと悲しい出だしからスタートしたのですが、現代の赤ん坊は不幸である、というような記事を見つけたので紹介します。

 

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Photo by Mary Ellen Mark

赤ん坊が泣いたまま放置される

赤ん坊が両親だけに管理されたり、幼稚園や保育園など、集団的に管理される環境では、赤ん坊が泣き続ける状態に置かれます。このストレスフルな状態の継続は、子供の成長に悪く、特に精神的安定感の欠如、自己肯定感の欠如に結びつきます。子どもが泣き出したら、即座の対応が理想です。子どもは必要だから泣いているのであり、丁寧なケアは甘やかすことにはなりません。

赤ん坊のスキンシップの増加

赤ん坊が人間の肌ではなく、おもちゃを与えられたり、ベッドに寝かしつけられる、チャイルドシートや手押し車に乗せられることも、赤ん坊の精神的な不安定やストレスを生じます。だっこやおんぶ、撫でたり抱きしめるなど、長い時間のスキンシップが必要です。

赤ん坊の体罰の増加

いくら文明が発達しても、赤ん坊を二人の成人だけで育てることにはかなり無理があります。育児ストレスから、体罰や過酷な処罰を下すことは、それほど珍しいことではありません。体罰や著しいストレスは、心を閉ざした精神的に不安定な子どもを生みだします。

複数の保護者、多様な年齢層との交友の欠如

現代では、子どもは両親と遊んだり、幼稚園の友達と遊ぶでしょうが、かなり限られた人々と接することになります。安全の面で「知らない人と遊んではいけない」と教えることはやむをえませんが、これは子どもの発育にとって有害となります。遊び時間の欠如や、非常に限られた遊び相手は、ADHDや他の精神的な問題を抱えるリスクを高めます。

帝王切開や人工ミルク

母乳は2年から5年頃まで与えることが理想とされています。子どもの免疫系は6歳頃まで完成しません。また、帝王切開は出産後のホルモンの自然な分泌が起こらず、育児に影響を与える可能性が示されています。

子どもの「自由」の欠如

現代では、子どものすることは著しく禁止されています。子どもがナイフで遊んだり、火遊びをするときに、大人たちはそれを制止してしまいます。子どもは火傷すれば火に近づきませんし、ナイフで指を切れば次から気をつけるようになります。子どもの自由を奪うことは、依存的で自立心のない子どもを生みだします。 

 

たぶん、上の文章にはかなり違和感をもった人がいるでしょう。これは狩猟採集民の子育てを紹介した記事を参考に書いています(「自由」の項目は別の記事) 。狩猟採集の子育ては良いよ、という記事から現代の子育ては悪いよ、という記事を書いています。

まとめ

現代の子どもは、

  • 精神病や不安障害
  • 共感能力や良心、道徳心の欠如
  • 依存的で自己中心的な人格
  • 知性の低下

などのリスクを抱えています。

  

今日の記事は、時代限定的な記事です。現代社会では、子どもが「自由」に行動したら車に轢かれてしまったり、高層マンションから飛び降りてしまうでしょう。「痛みを学習する」前に死んでしまう。だから、文明社会に生まれた子どもにさまざまな制約を課すのはしょうがないことです。また、母体や子どものリスクを考えると、一概に自然分娩が良いとも言い切れません。

 

ただ、次のことは言えます。子どもを両親のふたりだけで育てることは、困難であり、自然に反しています。 

 

狩猟採集社会は、子育ては共同体全体の仕事でした。だから、シングルマザーとか、貧困といった危機はほとんどなく、かなり社会保障が行き届いた社会だったのです。現代のように泣き叫んだり精神的に不安定な子どもが増えたのは、核家族化やモノガミー(単婚)といった文明的な要素によって、「自然な子育て」ができなくなっているからかもしれない。

 

東南アジアやインドなど第三世界へ行くとわかるのですが、子どもたちは非常にしっかりしていて、自立しており、大人と同じくらい聡明に見えます。文明の発展とともにおかしな、気が狂ったような子ども(言いすぎ?)が増えている気がします。

 

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一年くらい前、日本では泣き叫ぶ子どもが異常に多いことを記事に書きました。たぶんこれは核家族化が進み、さらに共働きの世帯が増えてからなんですよね。つまり、十分に構ってもらえなかった子どもが泣き叫んでいるのだと思います。彼らは甘やかされているというよりは、構ってもらえないかわいそうな子どもなのかもしれません。

 

 

……結局、私には赤ん坊に四六時中構ったり、おんぶやだっこして育てる気力も体力もありません。しかし、不自然な子育てでは、病んだ子どもになるリスクが高い。

 

私は不幸な子どもを増やすことには積極的ではありません。子どもが欲しくなっても、世界における子どもを増やすのではなく、孤児を引きとるなどして不幸な子どもを「減らし」たいですね。