齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

30歳になって、怒ることも悲しむことも少なくなった。

「人間には、第六感というか、感覚以外の機能があって、これを満足させぬ限り、完全に幸福とはなれぬのではないかと思われた。」『アビシニア王子ラセラス』

 

精神的な安定とは、「根をもつこと」にある。

 

いくら葉っぱが青くとも、花弁が美しくとも、根が弱ければすべて台無し。巷間では葉っぱや花ばかり美しいが、根は弱っていたり、腐っている人間であふれている。重要なのは根だ。根が強ければ、葉や花弁が傷つけられても、すぐに再生できる。

 

根は地中の深くにあり、暗く、目につかないところにある。根は暗い孤独のうちに育むものと言えるだろう。

 

アウトサイダー」のみじめさは、いわば、歯生期にある予言者の苦痛なのだ。彼は、暗い片隅の蜘蛛のように自室に引きこもり、人を避けて孤独な生活を送る。彼は思考し、分析し、「自己のうちに沈潜する」――「おそらくそれは、神がそこに住んでいるのを見つけたためではなく、彼らがたずさえていった生きた言葉が孤独において、より確かに聞き取れたからであろう」。(コリン・ウィルソンアウトサイダー」)

 

光は闇のなかで育つ?

 

三十にして惑わず

私は数え年で30歳になる。

 

30歳になって思うことは、精神的に安定してきたということである。

 

10代、20代は非常に不安定だった。

 

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Eleanor Davis

このアメリカの漫画家の絵が、ここ数年のお気に入りである。私の10代、20代は、まさにこれ。

 

私の情緒は不安定だった。アル中だったし、極度の神経過敏で、虐げられ、いじめられ。勝手に涙が出ることが多々。

 

なぜ不安定だったか。当時は自分の短所や欠点であったり、たまたま環境が悪いのだと思っていた。しかし、今はその原因がわかる。私は無知だったのだ。

 

無知はあらゆる不幸の根源だ。

 

私は不幸だったが、それは望むべきでないものを望んでいたからだ。と今では思う。有名になりたいとか、彼女が欲しいとか、金がほしいとか。

 

でも、最近わかったことは、これらは別にいらないということだ。

 

金、女、名誉

はないよりあった方がいい。けれども、金持ちを見て思うことは、見た目は豊かだが、心は貧しいということだ。ゲスな金持ちになるくらいなら、貧乏のままでいい。

 

彼女はいなくてもいい。「子どもはいらない」と思いはじめてから、恋人が欲しいとも思わなくなった。セックスってしんどいし、飽きてこないか。

 

有名になりたい、とも思わなくなった。私は現存する99%の人間に興味がない。彼らに好かれることに、意味があるとは思えないし、彼らに好かれようとする努力は、私の精神性を損なうだろう。

 

名声も金と同じ。有名人にはゲスが多い。 

平和に生きる三十路のおっさん

異性に対する渇望、金銭に対する渇望、名誉に対する渇望を棄ててみたところ、平安に生きることができる。 だいたい、人間はこの三つでダメになる気がします。

 

私の回りには、カガヤカシイ人がいます。

  • 私のいとこは、旧財閥商社で年収2000万円で働いているエリートです。
  • 私の会社の経営者は、高級車を三台乗り回し、マンションを丸々所有しています。
  • 私の大学の友人は、結婚して子どもをもうけ「幸福な」生活を送っています。

 

でも、私の方が幸福だと思います。

 

だって、彼らは自分以外の何かに依存してますから。金でも、家族でも、自分以外の何かは移ろいやすい。

 

自民党や皇族の方々よりも、大企業の社長や官僚よりも、池田大作大川隆法よりも、トランプ大統領メルケルよりも、私は自分を幸福だと思っています。

 

傲慢なんでしょうか。どうなんでしょうか。