齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

齟齬

お知らせ:mikuriyan.comに引っ越しました

このブログは引っ越します。

あけましておめでとうございます。 諸事情によりはてなブログを離れることにします……。 新サイトはこちら。mikuriyan.com これまで書いた記事はこのまま残しておく予定です。 今後も「齟齬」をよろしくお願いします。 御厨鉄

アナーキズムと犯罪――殺人、レイプにどう対処するか

「私がいなくなれば、二度と雨が降らなくなるだろう」 人々を騙す悪いシャーマンが言いました。 国家が必要だとする人は、このシャーマンを信じることと似ています。 もしも国家による管理統制がなければ? 「万人に対する万人との闘争だ」 「人間にとって人…

「非暴力主義」がインドを独立させたのか

非暴力活動家によって主張されるすべての勝利には、歴史の操作と隠蔽された証拠のパターンが見られる。 ピーター・ゲルダルース インドの独立は非暴力運動によって実現したとされています。 これを根拠に、暴力は何も生み出さないのだ、あるいは非暴力運動は…

本当の個人主義とは何か

子ども「なぜ人を殺してはいけないの?」 個人主義者「殺してよい。だれかが命じるのではなく、あなたが心の底から望むのであれば」 「個人主義者」と聞いてどのような人を思い浮かべるでしょうか。 利己主義者。 一人で行動する人。 非協調的な人。 いずれ…

義務教育――子どもたちを閉じ込める監獄

「なぜこんなことを勉強しなければいけないの?」 「こんなことが将来役に立つの?」 「役には立たない。学校教育とは何か。君たちを管理し、強制し、無意味なことを教え、無能化し、机に縛りつけて自由を奪い、服従させることだ。服従させる、それが学校教…

自然と文明の戦場としての主体

「狂気は個人にあっては稀なことである。しかし集団・民族・時代にあっては通例である。」 (「善悪の彼岸」ニーチェ) アナーキズムの文明批判を考えていると、次のことがわかります。 現代社会では人間の精神は二つに引き裂かれています。 つまり、自然的…

10歳の少年に学ぶアナーキズム

「驚くべき10歳の少年ですよ……彼はまったくの歴史家で、学校新聞の編集者です」 「実に興味深い」 10歳児に学ぶ――ただし、劇中の人物です。 チャップリンの映画「ニューヨークの王様(A King In New York)」のなかに、非常にアナーキーな少年が登場したので…