齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

結婚は過大評価されている

愛は人生のもっとも強く、深い要素である。

愛は希望と喜び、恍惚の先駆者である。

愛はすべての法律、すべての慣習を棄却する。

愛はもっとも自由で、もっとも強力に人間の運命を形づくる。

どうしてこの力が、貧弱でちっぽけな国家と教会に生まれた雑草――結婚と同義であろうか?
Emma Goldman

 

女性は、物心がつく頃から、結婚が人生のゴールかのように洗脳されます。

良い結婚は、良い人生であり、失敗した結婚や未婚の人生はおしまいであるかのように教え込まれます。

 

しかし、実際に女性にとって結婚はほんとうに幸福なのでしょうか? 

セックスは過大評価されていると考察しましたが、結婚も過大評価されてないか?

 

女性にとって、結婚は服従の瞬間である。

 

とオクシデンタル大学のLisa Wade博士は言います。

 

f:id:mikuriyan:20180607193410j:plain

Lipstick by Jose Gomez Fresquet

 

結婚は服従である

Society should stop pretending marriage makes women so happy - Business Insiderより翻訳&引用します。

女性にとって、結婚は服従の瞬間である。彼女は自分と自分のキャリアを、夫との関係や、子ども、夫のキャリアに従属させる。

 

独身であることに比べて、多くの女性にとって結婚はマズい取引だ。したがって、既婚女性は、独身女性や夫よりも幸福度が低い。女性たちは男性よりも結婚に対する意志が少なく、離婚届を出す確率が高い。彼女たちが離婚したとき、彼女たちが結婚したときよりも、幸福度が高くなる(男性はその反対である)。そして彼女たちは、男性よりも再婚を望まない可能性が高い。

 

このことは驚くべきことだが、それは私たちが教えられたプロパガンダの激流(結婚をテーマにしたおもちゃや、雑誌など)とまったく異なるからである。

 

しかしもし女性が男性と結婚しなければ、何が起きるだろうか?

 

結婚は男性に、失うものをつくることによって、社会における暴力と摩擦を低減させる。このことは男性を勤勉にするので、資本家と経済にとっては良いことである。結婚はしばしば子どもたちを伴うが、彼らは収入と収支の循環を悪化させる。労働者たちはより確かな存在とし、経営者への依存度を高め、転職などの移動性を減少させ、次の世代の労働者と、社会保障への出資者を生みだす。

 

結婚は、私たちを機械のなかに組み込む。もし結婚による利益が男性よりも女性が低いのであれば、結婚を促進させるようなメッセージが私たちに向けられることは、驚くべきことではない。

 

イデオロギーとしての「結婚」

結婚は理想化されています。

 

女性たちは、幼い頃から「結婚を夢見る少女」となるよう洗脳されます。結婚はよいこと、すばらしいこと、しなきゃいけないこと、と教え込まれます。

 

実際、私たちの日常に、「恋愛や結婚のイメージ」は窒息せんばかりに溢れています。流行の音楽、映画、ドラマ、漫画は恋愛ばかりです。アメリカで出版された小説の40%が「ロマンス物」だった、という統計もあります(Thurston, Carol (April 1983))。

 

これほど自然状態には結婚はありませんでした。結婚はイデオロギーと化しています。

 

私たちは結婚がすばらしいものと「洗脳」されています。なぜ? かといえば、都合がいいからです。庶民たちが結婚しなくなったら、困るお金持ちや偉い人がたくさんいるのです。

 

結局、女性に対する「結婚しろ」という強制力は、男性に対する「働け」という強制力と非常に似通っています。このふたつは次の点でよく似ています。

 

「幼い頃からそうするよう教え込まれ、著しく神話化、理想化されているが、……実際には、ただ汚物を食わされるだけ」。

 

近い将来、結婚なんて時代遅れ、となっているかもしれません。

 

関連:実はどこにもない「子どもをつくる理由」 - 齟齬

結婚は不自然である - 齟齬