齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

裁判員制度の真の目的は「裁判官の責任逃れ」か

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2008年、施行当時の看板。センスが悪すぎて取り下げになった。暴走族か。

 

裁判員制度。今さらかもしれないが、なぜこんな制度ができたのか。

「国民に都合が良いから」ではなかった。

 

まずはタテマエを見てみよう。

 平成16年5月21日「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が,成立し,平成21年5月21日から裁判員制度が始まりました。
裁判員制度とは,国民のみなさんに裁判員として刑事裁判に参加してもらい,被告人が有罪かどうか,有罪の場合どのような刑にするかを裁判官と一緒に決めてもらう制度です。
 国民のみなさんが刑事裁判に参加することにより,裁判が身近で分かりやすいものとなり,司法に対する国民のみなさんの信頼の向上につながることが期待されています。(裁判員制度 | 裁判員制度の紹介

 

ふむ。裁判員制度は、日本の統治者が、「もっと司法を国民に身近でわかりやすいものにしよう!」などというお花畑な発想をして裁判員制度を立ちあげたのか。まあIQ90以下の人はそれを信じればよろしい。

 

ホンネは「冤罪裁判官を保護するため」というのが寺澤有氏の意見である。

寺澤氏は主に司法腐敗を調査しているフリージャーナリスト。国際NGO国境なき記者団」が発表した「世界の情報ヒーロー100人」に、ジュリアン・アサンジ等と並び日本人でただ一人選ばれた。(ただしマスコミはこれを黙殺)。 

 

そんな寺澤氏の講演を観てみた。

この動画、非常におもしろいので暇な時にでも見てほしい。寺澤氏は講演がうまい。

 

そこからの引用。以下の記述は、上の動画の続きの動画から引用しているので注意( 2-2 質疑応答【林克明・寺澤有氏】共謀罪と警察が作り出した覚醒剤11キロ密輸事件 2017.05.20 - YouTubeの14:30頃)。少し読みやすいよう編集している。

 

裁判員の制度のはじめのときのね、なんで裁判員の制度を作りましょうかってなったかというと、最初の頃の法を見ればわかりますけど、ほんとうに露骨で、なんでこんな冤罪が起こるんだみたいな感じで裁判官責任とれよみたいに実際に冤罪起こした裁判官も訴えられたりしているわけですよ。認められないけど。裁判官は自分の出世のためにね、東京にいたいとかそういうつまんない私服のために人を冤罪にしておいて、こいつら無責任にも一切責任とらない、その後弁護士になって高い報酬とかおかしいだろ、という話になったときに、これじゃまずいからいちおう市民も人を入れてもらって、責任だけとってもらいましょうと始まったんですよ。だから最初の裁判員制度の見ればわかるけど、「裁判員」じゃなくてただの「参加人」なんですよ。何の権限もないんですよ。ただほんと参加してもらいます、と。で、なんかあとで問題があったときだけ責任とってもらいます、という、最初はほんとうに露骨な制度だったんです。でもそれはあまりにひどいから、いくらなんでも何も権限のないやつに責任だけとってもらうのはおかしいだろって話になって、やっと裁判員が事実認定しましょうとか、そういうふうになっていくわけで、だから最初の出始めは完全に、市民に冤罪の責任だけ取ってもらいますよって制度なんです。

 

というわけで、裁判員制度は国民のためというよりも、裁判官の責任逃れが目的だというのが寺澤氏の意見。冤罪で起訴されても、「だって市民である裁判員も同意したんですよ!」と身を守るためということだ。このようなことをさらっと言うからびっくりした。情報通には常識なんだろうか? 説得性のある説明だが。 

あと、別のところで「裁判員制度は拒否権があるため、暇人や流されやすい人が担う傾向がある。裁判長は司法試験を通った権威者。容易に誘導されてしまう」という指摘はたしかにそうだな、と思う。言ってしまえば要職についてるようなお偉方は普通拒否するということで、知識層がコミットしない傾向はあるだろう。

 

それとは別件。動画の覚醒剤11kg密輸事件について。

タイから覚醒剤約11キロ(末端価格7億7千万円相当)を密輸したとして、警視庁組織犯罪対策5課は覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで、横浜市戸塚区平戸、指定暴力団稲川会系組員、北村景応(けいおう)(51)と南区白妙町、無職、片山徳男(67)ら3容疑者を逮捕した。組対5課によると、いずれも容疑を否認している。(Yahooニュースより、孫引きのため元ニュースは消失?)

詳しくは動画を見てほしいが、動画で問題とされるのは、日本の警察検察側がタイ警察と共謀し、意図的に3kgから11kg捏造している点。

不自然な証拠はいくらでもある。たとえば、被疑者の共謀者とされる女性(その女性は不起訴、警察は)がボストンバッグに入れて片手で持って運んだと供述しているのだが、その証拠となるバッグにはどうがんばっても11kgの覚醒剤が入らない。そして詰めるだけ詰めたが、とても片手でもてない。そして稗田雅洋裁判長は、これを明らかに黙殺。そして検察の有利な発言ばかりを採用、というか弁護側の有無を言わさぬ調子なのだ。

私は「裁判官が不正を行うことがある」ということを知らなかったので、大変驚いた。裁判所という司法の場だけは守られていると、私は素朴に信じていたのである……。警察や検察が腐敗しているのはすでに知っていたが、もっとも中立公平であるべき司法の場、あの神聖な儀礼の場で、恣意的な判決、検察擁護の判決、あるいはそれへの誘導を行うとは。

「日本は法治国家」だなんて悪い冗談でしかない。

 

まとめ。

裁判官、公正に仕事してください。

 

「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」とは憲法76条に記載されている。稗田雅洋サイバンチョはめでたく早稲田の大学院教授になったようで、もう「歩く憲法違反」の汚名返上は無理のようである。あーあ。