齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

日本の学校教育では批判精神は身につかない

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学校は監獄か自由の場か? (画像:石田徹也

QuaraのMartin Basinger氏の回答が楽しくて止まらない

 

日本の教育制度は北朝鮮や韓国と変わらない

 

というMartin氏の発言には違和感があるが、

たしかにそんな気がしないでもない。

 

「外国人が知っているけど、日本人は知らないことって?」

What are some things that foreigners who live in Japan know that Japanese usually don't?

という質問。

(これ最初、「日本に住む外国人が知ってる日本人がふだんはしないことって?」と訳していた……残念な語学力)

 

以下、Martin氏の回答の拙訳。

ほとんどのこと。

 

というのも、日本や韓国、北朝鮮のような国では、疑いなくもっとも基本的でもっとも重要な教育の達成物である知識の運転手――つまり批判精神が、教育システムで削ぎ落とされているんだ。

このような国では、教育の理念は軍事訓練と似てくる。反復、暗記、情報に対する質問のなさ。なにかに対して質問することはマナー違反であるばかりか、実に身の危険にもなりうる。

 

現地社会の人びとは、マスコミや政治家の教えることを受けいれるだけであり、プロパガンダや他の悪い情報を受けいれやすいことは明らかである。なぜならだれもその発言に対して信用のおける情報を提供することがないし、批判的に物事を考えることが可能であり、さらにそれが正常であるということをだれも考えられないからだ。

 

権威主義的ではない生活に慣れている外国人であれば、現地人がわざとウブにされているような国では、すぐに現地人の知識を獲得し、上回ることができるだろう。寝ている人のあいだで起きているようなものだ。

 

歴史のおもしろい例をあげよう。いくらかの日本人が「フランス革命」はとても悪いことだったと習ったと言うんだ。そしてマリー・アントワネットヴェルサイユに小さな村をもったかわいくて可憐なマダムで、なんてかわいそうなことだろう、「邪悪な農民」に殺されてしまったのだ。

 

これがマジで日本の歴史教育のレベルだ。西洋諸国のフランス革命の意義に関する、ずっと熟成された、徹底的で詳細な教育と比べてみてほしい。そうすれば日本の「権力」が彼らになんら知恵を与えようとしないことが、再確認できるだろう。つまり、革命が良いことだとは決して……。

 

ええと、フランス革命の件。

どこの教授が教えたんだ笑

 

私の手元にある「闇の世界史」という本では、

たしかにマリー・アントワネットは言われるほど悪人ではなかったとされる。

殺されたのはフリーメイソンを甘く見たツケで、

革命前夜に起きた首飾り事件は陰謀だった、というのが著者ウィリアム・G・カーの言である。

 

 

が、これは陰謀論の本だぞ。

 

陰謀論のような内容を学校で教えてはいけないだろう笑

 

 

フランス革命の意義については判断が難しいが、

Martin氏の言うように日本の教育では批判精神が育たない、

というか丹念にその芽を摘み取っているのは事実だろう。

 

西洋諸国では多かれ少なかれ同様の傾向があることは

イバン・イリイチブルデューが指摘しているが、

日本ほどあからさまに、露骨思想統制は行わないということだろう笑

 

他にも光る回答があったので翻訳。

George Géal-Killy氏

日本社会におけるいろんなことだ。

なぜなら日本人はそのことについて話すこと、問うこと、議論すること、考えることをしないよう教え込まれている。社会問題にたいする好奇心を少なくするために。

ほとんどの日本人がそういった問題について問われたら、公式バージョン(プロパガンダ)の返答を繰りかえす。

知識人や専門家、メディアは彼らを助けない。

自国であれば山ほどあるような社会に関する真剣なドキュメンタリー、議論、報告を日本のテレビで見つけるのはとてもしんどいことだ。

もしそのようなテレビ番組があったとしても、その問題についてテレビタレントが議論しているだけだ。国営のニュース放送でも本来ジャーナリストを使うところ、タレントが登場する。

 

わかるなー。

マスコミが政府広報なのは戦時中からだけど、

本の学校は世界的にも異常なのかもしれない。