齟齬

社会とマイノリティの「齟齬」を描く御厨鉄のブログです。

日本人の長時間労働は仕事のふりをしているだけ?

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日本は"Karoushi"発祥の国だが、労働生産性は世界22位とされている。

 

Quaraで日本の現実を世界に発信するMartin Basinger氏。

 

ついに「日本人は仕事するふりをしているだけ」とバッサリ。

 

日本人は本当にワーカホリックなのか?日本で二年働いたことがあるけど、日本人は効率が悪いから長く働いているように感じた。

12 Answers - Are Japanese people really workaholics? I have lived and worked in Japan for 2 years, and I feel that people here work longer because of their inefficiency. - Quora

 

という質問に対する、Martin氏の回答。(拙訳)

君の観察は正しい。そう感じる理由は、日本人はあまり仕事をしていなくても、職場で忙しく「見える」ふりができるようになるからだ。仕事の効率性は低いし、さまざまレベルで効率的な仕事が推奨されないから、効率性はおそらく低いままだろう。日本の労働文化は効率的な労働者を肯定的にとらえないように進んでいったのだ。

 

君はなにがあっても上司より早く帰ってはいけない。だから時間通りにしっかりと働く意味なんてない。ほんのわずかな仕事を夜遅くまで引き伸ばすようになるだろう。

もしも不文律を破って、「やる気」を見せつけたら、同僚から目立ってしまう。すると陰に陽に、君は社会的に追放される。

 

いくらハードに仕事に取り組んで、どれだけ仕事をこなしても昇進はしないし、給料は増えないし、地位があがるわけでもない。なぜならすべては厳密に年齢で決まり、年をとれば自動的に獲得できる――どれだけ働いたかは関係なしに。

 

「日本はナンバーワン」という夢物語のために、ほとんどの企業は極めて人員過剰で、ほとんどの従業員の仕事は少ない――日本は低い失業率によって国際的に目立ちたいのだ。だからビジネスは過剰人員が推奨されるし、もし皆ががんばるのであれば必要のないだろう仕事がつくられる。西洋社会で一人でやることが期待されている仕事量を、日本企業は二人から四人で取り組む。

見せかけの仕事。日本人はルールに従うことを愛していて、そのルールはしばしば時代遅れだ。だからあまりにも多数の会議があり、あまりにも多くのFAXがあり、その他の利益を生まない見せかけの仕事がある。しかし「今までもそうだったから」無関心だ。それが問われたり合理化されることは決してない。もしそうするのであれば、突然人びとは彼らが仕事をしていないことに気がついて、すべてのシステムが崩壊するだろう――彼らはただ会社にぶら下がっているだけなのだ。

 

他の外国人の回答を見てみると、

 

「成果より出勤を重視する態度(「皆勤賞」などによって植えつけられる)が問題」

「日本人はマジで仕事してない。仕事してるように見えて実際はおしゃべりしたり書類整理してる」

「日本人はワーカホリックなのではない。効率が悪すぎるだけだ」

「質より量を重視する」

 

一方で、日本人の回答は

 

「日本人は仕事に狂ってるわけじゃなくて、早く仕事を終えて早く帰ってるよ」

「昔の日本人は焼け野原から復旧するためにたくさん働いたけど、今はそういう時代じゃないよ」

ワーカホリックではないと思う」

 

と分かれている。今の時代、これらの意見も正しいと思う。

 

一点述べたいのだが、

英語のできる日本人や、英語圏から日本で働く外国人は、

それなりの規模の企業で働くだろうから楽に仕事している人が多いのだろう。

諸外国と違って、大企業ほどサボリーマンが多いのが日本である。

 

中小企業や飲食店などの労働者は、カツカツの人員で馬車馬のごとく働かされていることが多い。

この現実は回答から見えてこない。

 

また、日本の失業率が低いのは、政府の対外アピールというよりは雇用流動性が極めて低いせいだと思う。

これはこれで問題だが。 

 

 

私は日本人の労働が「非効率的」という点に同意する。

そしてそれが長時間労働を生み出していることも事実。

だが大部分の日本人はワーカホリックではない。

 

少数のワーカホリックが集団に存在すると、

そのワーカホリックが規範となって、職場全体が狂気に取り込まれるということがある。

だから外国人が考えるよりもワーカホリックは少ないはずである。

おっさんは昔そういう職場でうんざりした。

ワーカホリックは存在する

ワーカホリックはたしかに存在する。

仕事好きなんてレベルじゃない。ほんとうに病気である。

 

仕事が生きがいというか、仕事以外に何をしたら良いのかわからない人。

賃金のために労働するのではなく、人生のすべての意味を仕事に求める。

 

言ってしまえば、「仕事をするロボット」になってしまった人。

別に冷徹人間というわけではない。

話せば人懐っこかったり、ユーモアがあったりする。

 

基本的に「人に認められたい人」「人の評価命」な人がワーカホリックになるんだよね。

仕事がすべてになって、仕事が人生の軸となってしまう。

 

たぶん内心ではたかが仕事に命をかけることに、矛盾を感じているのだろう。

そしてその矛盾を押しつぶすためにさらに仕事をする。

 

悪循環である。

 

仕事で失敗したら自殺を試みる人までいた。

 

 

あのな、お前がいなくても会社は回るから!

会社員なんて使い捨てのコマなんだよ。

 

と言ってあげたかったなあ……(遠い目)