齟齬 ―おっさんと社会の

毎日更新しています。

山本哲士には長生きしていただきたい

山本哲士が動画をアップしていた。


珍しく着物をきていない。

 


大学知の限界と超領域的知

 

「大学が賃金労働者を生産する」装置であることは大筋で同意。
明治時代には大卒が働かず高等遊民化し(不況の煽り)、新聞や雑誌で「税金ドロボー」なんてわめかれていた。

学生が生産性を高め、社会に奉仕するために大学が存在しているのである。

 

この大学知というのは非常に程度の低い知性ですので
現実を見ることができないですから
現象として意味されたものだけはそこにたしかにありますので
そこだけを問題にすると

う~ん、これはラディカル。
大衆は権威としての「大学」を信頼している。

 

ひとびとはいわば大学機関に知的作業を委託している(かわりに考えてもらっている)わけで、それが「烏合の衆」化していることは(わかっていても)なかなか指摘できるものではない。在野の哲学者ならでは。

 

そして

大学教員の8~9割は無能です

ときた。

まあ、これは一般的な大卒者なら納得できるのでは……。

大学教授って、あんたただのオバハンorオッサンだろ!と少なからず感じた記憶が。

 

 

 

私が山本の思想に触れたのは、動画中にも触れられているが、「学校・医療・交通の神話」というイバン・イリイチの紹介本。古い本だが、私には衝撃的だった。

 

学校を相対化させることが可能なのか、と。

良い学校、悪い学校があるのではなく、教育そのものが暴力なのかと……。

 

 

今調べると、同著の書き抜きは1万字を越えていた。

それくらい感銘を受けた。

 

山本の本を読んで、頭をガツンとやられたような衝撃があった。

 

もちろんイバン・イリイチが革新的な仕事をした、山本はそれを紹介したに過ぎない、と言うことも可能だ。

しかし山本がなければ今の私はなかったと思う。

私は山本の影響でフーコーを再評価し、イリイチブルデュー吉本隆明といった思想家に触れることができた。


山本哲士、ちょっと嫌いになった時期もあった。著書にけっこう外れがあるから。

 

しかし、久しぶりに動画を見たら、やっぱり山本が好きだな~と感じた。

 

日本の哲学者で、いちばん好きかもしれない。

なにしろ、日本の代表的な知識人、「ちゃんとした哲学者」はほとんど死んだか、死にかけている。

山本には長生きして欲しいな、と願うばかりである。